「とわの里」は、しっかりとした考えに基づいて、つくられました。


 近年の急激な社会構造、家族関係の変化に伴い、墓に対する考え方も「家」から「個人」へと移り変わりつつあります。都市部を中心に集合墓が相次いで計画され、はてはインターネット上の仮想墓まで登場していることは、このような時代の流れの象徴と言えるでしょう。しかし、いかに墓のシステムや形態が変化しようと墓が「個人と対話し、自分と向き合うための場所」であることは不変であると思われます。
 この永代供養墓「とわの里」は、敷地西側にせせらぎの聞こえる川が存在するという恵まれた条件を積極的に生かし、川の流れ、雲の動き、 光と影の変化などの五感に訴える現象を、訪れた人に如何に感じとってもらえるかをテーマに計画を進めました。また、川との繋がり、空との繋がりを意識させることによって、限定された空間に、より広がりを与えることも目論まれています。黄昏時に白い硝子ブロックを透過した光が、川面を反射し揺らぐ風景は、墓も町並に参加しているという印象を与えるでしょう。
 そのような環境の中に、立つ位置を示す礼拝石、西日を納骨堂に導くための硝子の香炉、水盤としての花立の3点を置き、「対話するための場所」として最小限のしつらえとしました。

建築家 内田尚宏(東京芸術大学卒)

 

平成11年2月11日、
妙昌寺住職・沼田正順により
小雪の舞う中、
厳粛に式典が営まれました。


 妙昌寺は今から630年前、室町時代永和元年に開創された歴史と伝統のあるお寺です。
 境内には小江戸川越七福神霊場の弁財天があり、そのすぐ奥は新河岸川の上流に面し、川を挟んで「とわの里」が生まれました。
 ひとり静かに対座していると背中から水の瀬音が聞こえ、静寂の世界にひたることができるでしょう。
 

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